I. 最近の動き
遺伝子組み換え食品に関する規則1829/2003が10月18日の官報に掲載。内容:
① 販売には許可を必要とする。許可は、安全であることを前提とする。
② 販売する際、ラベルに遺伝子組み換えであることを表記する義務。
③ 別状の規則1830/2003により、当該商品の販路記録確認が可能であることが義務付けられた(traceability)。
II. EC条約第249条:国家賠償責任
EC裁判所91年11月19日、NJW 1992, 165(Francovich)。
国家賠償責任の理由:第249条の「加盟国を拘束する」の実効性。
要件:指令を期限内に実施しない、個人に権利を与える目的、権利の内容が具体的、因果関係。
訴訟法上では、国内国家賠償責任事件と同様、EU法に基づく賠償請求を差別的に困難することが許されない。
III.EC条約第39(旧48)条:通常事例
「(1)労働者の自由移動は、共同体内において確保される。
(2)この自由移動は、雇用、報酬その他の労働条件に関して、加盟国の労働者間の国籍に基づくすべての差別待遇を撤廃することを意味する。
(3)自由移動は、公の秩序、公共の安全および公衆衛生を理由として正当化される制限を留保して、次の権利を含む。
a) 実際に募集がある職場について応募する権利
b) このため、加盟国の領域内を自由に移動する権利
c) 国内労働者の雇用を規制する法令および行政規則に従って働くため加盟国内に滞在する権利
d) 加盟国の領域内で退職した後、委員会が定める実施規則に規定された条件でその加盟国に滞在し続ける権利。
(4)この条の規定は、行政機関における雇用については、適用しない。」
域内市場:人・品物・資本・サービス。
差別禁止および労働者の在留許可など。
資格:指令による認容。
医者:指令75/362(認容の原則)と75/363(資格要件)。
歯医者:指令78/686、78/687。
弁護士:指令98/5、98年2月16日、官報L77。
第1条第2項:定義、例えばドイツではRechtsanwalt、イギリスではAdvocate, Barrister, Solicitor。
第2条:自分の出身国の肩書きで全領域活動(出身国の言語で、第4条)。
第5条:第1項原則として全面的活動が自由(出身国の法、滞在国の法、国際法、EU法など無制限)、但し公証人については制限が可能、また、法廷へ出廷する場合には滞在国の弁護士と共同。
第10条:3年経験後、滞在国の弁護士資格。
年金・その他社会保険の調整。
IV.EC条約第39条: サッカー選手の移籍(Bosman)
EC裁判所95年12月15日、EuGRZ 1996,17。
事実関係 :原告のBosman選手がベルギーのチームからフランス2部のチームへ、移籍料が高いため、新チームとの契約が破棄に、損害賠償等を請求する訴訟が国内(ベルギー)に発生 、EC裁判所の意見を要請。
EC条約第39(当時48)条:就職の自由を保障。
スポーツの場合の適用。
就職の自由への侵害。
正当化理由:チームの力関係の均衡 、若い選手の養成。
外国人選手制限規則:
職業の自由への侵害。
正当化理由。
判決の時間的効力。
V.EC条約第39条:「労働者派遣指令」
建設業界で社会問題、ドイツとポルトガルと時給で格差。
20万人EU労働者がドイツへ派遣、ドイツの会社、労働者が競争力ない。
域内市場と競争、失業対策の国内利益。
96年2月26日ドイツ「労働者派遣法」が成立、11月12日労働協約の一般拘束宣言、97年から17マルクの時給が最低基準、「郷に入っては郷に従え」。
その後、96年12月16日指令96/71、派遣の場合、派遣先の最低賃金基準を適用。