I. 最近の動き
閉店法に関する憲法異議
1999年、異議者のKaufhof株式会社に対し、差し止め判決(土曜日16時以降に開店したため)。
ガソリンスタンド、空港・駅での店との不平等、憲法第3条を理由に、憲法異議の訴え。11月4日には、第1法廷で公判を開く。判決は数週間後。
II.民法第123条:BAG NJW 1993,1154
「詐欺または違法な脅迫によって意思表示をさせられた者は、意思表示を取り消すことができる。」
女性のXが面接の際、自分が現在妊娠していない、と嘘 。
就職できた後に、使用者Yが労働契約を取り消し 。
質問が許されるか。判例変更:許されない。費用・差別・民法第611a条 、指令76/207。
女性応募者のみの場合でも 。
III. 民法第123条:BGH WM 1988,1156 横領と保証契約
Aが会社の金に手を出し、100万マルク横領。
被害者XがAの妻Y1、母Y2、義理の母Y3に保証を要求。
三人が刑事事件を回避するために保証契約に承諾、多額負債。
違法な脅迫:単に相手の苦境を利用することが足りない(138条と異なって)。
脅迫を明白に表現するか、暗示するか。
今回:被害者が刑事通告について発言なし、逆に「損害賠償だけ欲しい」と発言 。
結論:控訴審の判決を破棄、脅迫がないと判断。
IV.刑法第263条:OLG Düsseldorf NJW 1990, 2397 (雑誌講読)
刑法第263条:
「詐欺
自己又は第三者に不法な財産上の利益を得させる目的で、虚偽の事実を仮構して真実らしく見せかけることによって、又は真実の事実を歪曲し若しくは隠蔽することにより、錯誤を起こさせ、またはこれを持続させることによって、他人の財産に損害を加えた者は、五年以下の自由刑又は罰金に処する。」
事実関係:被告人が雑誌講読を訪問販売、その際「販売手数料はお年寄り介護の社団に寄付」と嘘。
詐欺罪:欺罔・錯誤・財産処分・損害・利得の意図。
損害:給付と反対給付が客観的にみて同等の価値。
財産:経済的財産概念・法的財産概念。判例・学説は経済的財産概念。
例:良俗・法律に反する契約の場合。
本件:被害者の目的が達成できない。その場合:目的が行為者からみて明らか、欺罔行為が目的について、その場合には損害。
V. 刑法第263条:LG Mannheim,NJW 1993,1488(悪霊払い)
事実関係:被告人Yは被害者Xにカードや手相から占い、50マルクの報酬。
Xが素朴で、被告人がそれを利用と計画。
Xに卵を提供させ、割れたところで卵のなかに黒い点が判明。
「悪霊だ、悪霊払いのために5000マルクを用意しなさい」と騙し、金銭を取り上げる。
詐欺罪:欺罔・錯誤・財産処分・損害・利得の意図。
損害:弁護側の主張が契約の自由。
しかし、「悪霊払い」は客観的不可能な給付のため、契約が無効。
従って5000マルクの請求権が生じない。
経済的損害概念で検討した場合でも、Xの利益がないため、損害。
50マルクの占い代は、将来を占いより娯楽が目的、反対給付、損害でない。
VI. 刑法第240条:BGHSt31,195(1986)、不作為と脅迫
「強要
(1)暴力により、又は耐え難い害悪の脅迫により、違法に他人に対して行動、受忍または不作為を強要した者は、三年以下の自由刑又は罰金に処し、特に重い事態においては六月以上五年以下の自由刑に処する。
(2)求める目的のため暴力の使用、又は害悪の脅迫が非難すべきものと認められるときは、この行為は違法である。
(3)本条の未遂犯は、これを罰する。」
事実関係:16歳の女性A(被害者)が万引き。百貨店警備員のBが彼女を逮捕。同僚のCが告発手続きに参加。その際、Aに性的行為を要求。
強要罪:手段(暴力・脅迫)、要求、違法性。
脅迫:Cが要求拒否の場合に自分で告発するとの脅迫が確認されていない。
「Bの告発を止めない」が脅迫における「耐え難い害悪」か。
不作為を脅迫材料として認めるか。
作為義務がない、逆に労働契約による告発を止める行為が違法。
不作為も「害悪」として脅迫手段になりうる。理由:作為との区別が困難の場合、違法性の段階の調整が可能。
要求:性的行為を要求したから、肯定。
違法性:手段が違法でない、要求が違法な行為でない、しかし手段と要求の関係が非難すべき。理由:労働契約違反、性的自己決定権侵害。