I. 最近の動き
委員会が国境を越える会社合併に関する指令案を発表
委員会の11月18日発表。
委員会のFAQ: snurl.com/33pl
指令案の文言:snurl.com/33pm
問題点:労働者の経営参加。ドイツの場合、共同決定法などにより、積極的に認められているが、イギリスでは伝統的に認められない。その結果、多くの場合には、国境を越える合併ができない、迂回のために、両方の会社を清算し、新しい会社の設立という費用と時間がかかる手続きが必要となる。
以前の指令案がEC議会で労働者経営参加問題で否決されたが、今回は、交渉による解決が原則で、交渉が成功しない場合には、現状維持の扱いになる。
次回議長国アイルランドの重点政策
eubusiness.com記事:snurl.com/33pp
アメリカとの関係を修復、憲法制定手続きの終了など。
II.電子取引指令
指令2000/31/EC、2000年6月8日。
第3条:テレビ指令と同様、原則は情報源での監督。
広告規制、第6条以下:
第6条(a):広告であることが明白。
第7条:電子メールによる勝手広告(spam)について:受信の時点で広告であることが明白、opt-out。その後、指令2002/58(2002年7月12日)で規制が強化。Opt-outに関する保障と同時に、opt-inを原則に。
第8条:弁護士など規制を受ける職業でも、ホームページを開くことが倫理違反でない、自由。
第12条以下:接続業者の民事・刑事責任。単なる接続提供、一時保存(Cache)については、責任がない。会員情報提供(hosting)の場合、要請に応じて削除が充分、監視義務を否定。(この第12条以下は第11回でも扱った)。
指令に関する第1回実施報告(2003年11月21日):委員会が重大な立法の実施・実効性・改正の必要性などについて、定期的に報告する。今回の報告では、指令には既に「大きな積極的効果」(substantial and positive effect)がある、と評価している。実施期限が2002年1月でしたが、2003年11月までは、12カ国で実施が完了し、残り3加盟国でも立法が進んでいる。現在は特に改正を提案する必要がないが、インターネット上の賭博(現在、指令の適用範囲外)については、最近問題とされた事例を配慮して、立法提案を検討する必要がある。2003年11月現在の欧州インターネット利用者が1億8500万人と推定され、インターネット上の取引が急激に成長している。
III. データ保護指令
1997年12月15日、指令97/66/EC(翻訳:青山法学論集第41巻第1・2・3号合併号182頁)を改正し、
2002年7月12日指令2002/58/EC。
第5条:加盟国は通信の秘密を保護しなければならない:従って、暗号の規制が許されない。
第6条:利用詳細データ。清算のために必要でない限り、利用詳細データは通信終了後、即時削除するか、匿名化する義務。従って、現状ではインターネット24時間体制監視は原則として許されない。但し、第15条第1項により、加盟国は犯罪捜査のために必要であると判断している場合、保存義務を整備することができる。
第7条:利用者は、詳細利用説明のない請求書を受ける権利を有する。
第12条:電話帳から登録を削除する権利など。
第13条:勝手広告。第1項:自動電話、ファックス、メールによる広告は、原則として受信者の事前同意を必要とする。
第2項:何らかの取引の際に客がメール宛先を教えた場合、客が反対しない限り、広告メール送信が可能。
第4項:発信者を隠す場合、今後の受信を拒否するための宛先を用意しない場合、絶対違法。
IV.ソフトウェア業界(第14回の復習):コンピュータソフト指令案に関する議会投票
FFIIの報告によると、EU議会がコンピュータソフトの特許性に関する指令案について、実効的な制限を確保する改正案を承認した。FFIIは、議会での討論もここで公開している。この討論を見る限り、多くの議員がソフト特許に対する批判を受け入れた。商売方法に関する特許性は完全に論外との雰囲気であり、その他の多くの制限の必要性を強調する発言が多い。
問題の所在:例えばAmazon.comの1click、open source。
欧州特許条約第52条。
欧州特許条約とEUの関係。
日米での扱い、欧州特許条約での扱い。
ソフト特許を認める理由:平等問題の理由、日米との関係。
問題点:間接的には金融業界、その他すべての分野に特許制度を拡大、相互妨害、著作権保護との関係。
V. 金融業界、生命保険:問題を扱う理由
青学生の就職先に金融が多い、経済的意義。
市民のために重要な分野、年金保険制度の将来。
インターネット知識と同様:実生活に重要。
消費者保護団体「被保険者の会」。
VI. 生命保険の種類
リスク生保の場合:掛け捨ての形、家族の生活費を用意。
若いうちに高い保障が必要、例えば1000万円・2000万円程度では不十分。40代・50代の場合には、年金請求・貯金など。
資本生保の場合:リスク生保 + 貯蓄。
掛け金が10倍ほど高いが、満期に被保険者に払い戻し。
問題点1:生活費を保障するために必要な金額でない。
問題点2:清算。消費者・株主・会社運営費。