2004年04月02日

弁護士による資金洗浄

連邦憲法裁判所第2法廷の2004年3月30日判決(ドイツ語)は、弁護士の報酬請求が資金洗浄(ドイツ刑法第261条)に該当するか否かについて判断した。

資金洗浄(money laundering)規制は、国際条約およびEU指令を受けて1992年に導入され、数回改正された。最後の改正は2001年で、業務上脱税の場合も対象犯罪となるようにした。

本件では、大型詐欺事件(被害者数ドイツ国内だけ94.000人、被害総額1000億円台)の容疑者の弁護を引き受けた後の被告人が、相場と比べて極めて高い金額の報酬を現金で要請し、明白に詐欺によって入手した現金からの支払いを受けたため、刑法261条違反で有罪判決を受けた。

連邦憲法裁判所で被告人の憲法異議により、刑法261条の合憲解釈が必要とされた。

憲法12条(職業の自由)における相当性判断が中心的な論点となった。他の職業と異なり、弁護士の場合には、無制限な適用が容疑者との信頼関係に必要な黙秘義務が問題となる。また、単なる容疑では、当該財産を犯罪収益として扱うことが無罪の推定も侵害する。

そのため、弁護士の場合、刑法261条第5条を適用せず、犯罪収益である事実について明白な知識を必要とする。但し、本件の被告人には当該知識があったため、結果として、有罪判決が憲法12条を侵害しない。

Posted by Karl-Friedrich Lenz at 2004年04月02日 11:33 | TrackBack
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