2004年04月07日

Microsoft科料処分

日本で例えばこの日経記事で紹介された通り、EU委員会はMicrosoftに対し、新記録となる5億ユーロに近い科料処分を行った。

委員会の発表(英語)およびFAQも参照。


今回の判断の根拠はEC条約第82条(独占の濫用を禁止する規定)。独占の濫用として指摘した行動は、PC基本ソフトWindowsの独占を利用して、サーバ市場、再生ソフト市場の独占を狙う行動である。科料と同時に、委員会はMicrosoftに対し①互換性(interoperability)を確保するために必要な情報を競争相手を提供すること(当該情報に知的財産権による保護がある限り、有料でも構わないが)と②Windows Media Player (WMP)が抱き合わせ販売されていないWindowsを差別なく販売する、と命令した。

なぜEU委員会がアメリカ企業に対しその処分を行う権限があるのか?Microsoftが違法と確認された行動を停止しない場合は、どのような制裁があるのか?今回の処分に対する上訴は可能か?これらの質問については、委員会は上記FAQで説明している。

一部の解説者は、5億ユーロ程度では、Microsoftの財政状況から考えて影響を期待できない、と主張している。違法な行動から生じる利益はこの金額より大きいのため、Microsoftが今回の命令を遵守することを期待できない、と。例えば、Robert X. Cringelyの4月1日記事はそのように主張している。

しかし、英語Blogで指摘したように、この見解には疑問がある。委員会もFAQで、このような命令が無視されたことが過去にない、と述べている。もし、Microsoftが今回の処分を遵守しない場合、委員会は新たな科料処分を出すことも、規則1/2003の第24条に基づいて、強制金処分を行うことも可能である。

Posted by Karl-Friedrich Lenz at 2004年04月07日 14:15 | TrackBack
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